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丸尾聡の死ぬまで日記 復活編

入院日誌 再入院編 10/25

10/25 10日目


起きると、まだ携帯の電源が入っていない。いつもは7時40分に自動的に入るようにセットしてある。夜中は2時に切れる。これは自分の生活というより幅広く他の人のライフスタイルに合わせているつもりなんだが、あまり意味は無いかもしれない。ただ2時から6時間程は携帯を気にしなくていい時間であるのは、少し意味がある。
今の生活では起きてしばらくして、電源が入る。メールが何本か。
「とてつもない深夜に申し訳ありません」
まあ、俺は、朝見てるが。入院したと言っとろうが。
「こんなことお聞きする時点でやばいんですが」
うむ、なんだ?
「なんというか芝居やっている最中に心の動きが鈍いんです」
それは、いかんなあ。
「料理人の時には、うまいこといってたと思うのですが」
そ、そうだな。
「助言をお願いします」

彼は、『料理人』に出演し、35歳くらいに見えるが本当は22歳くらいで、八木風邪で長く甚大な被害をもたらした八木光太郎である。間もなく本番なのだ。たしか「人形の家」となにかの二本立て、渋い芝居だったはずだ。

「ナニカカラウケトレ ウケトッテウゴク ショセンジブンヒトリデデキルコトナド タカガシレテイル」

八木には全く無断で書きました。

朝食前血糖値 99 
昨日就寝前、持続型インスリンレベミル4単位の注射を中止したにもかかわらず、この血糖値。先生のおっしゃる通り自分で基礎インスリンは出ているということだろう。よしよし俺の身体、膵臓。ちゃんと動いているじゃないの。

朝食
食パン90g(一枚半)、マービージャム(ブルーベリー)、トマトサラダ(卵1、キャベツ、キューリ、トマト)、スープ(アスパラ)、牛乳

しかし,トマト一切れでトマトサラダと言ってはいけないだろう。うーん。だが、ゆで卵一戸は嬉しかったね。卵は栄養があるし安いしカロリーは低いし、毎日食べていたものだ。コレステロールに影響するから一日一個なんていうが、いくつ食べても関係ないという説が今は一般的だ。
牛乳を利用し、ミルクティーを入れる。パン食はこういうことができるから、よいこともあるね。

入院日誌PA250008s

Dさん
目の前にベッドの、胃潰瘍で入院して来たDさん、一回も食事をしていない。もう二日? 高カロリーの点滴をしているんだろうが、どうなんだろうか。ひょうひょうとしている人で(実に奥さんと仲がいい)、あまりわからんが、こちらが食べていると時々気が引ける。この病院は基本は部屋食なので、皆が食べているときに、食べないでいるわけだ。

ゼンソクさん
本日退院。この人は、毎日毎日会社の人が必ず何人かきていた。仕事は建築関係らしい。ゴルフが好きなようで、皆ゴルフの話をしていた。呼吸と嚥下が弱いようで、タバコの禁止を言い渡されていて、哀しそうな顔であったよ。
この人は入院して来たとき、深夜だったこともあり咳の音が「うるさいなあ、いやだなあ」と思ったもので,ごめんなさい。退院よかったですね。

内科系で入っている人は、他の病気に+糖尿がある人がこの病室にきているようだ。

ダースさん
「髪きっちゃったんですねぇ」
「ドウセ ヌケルカラネ」
「ああ、そうですね」
「ヘヤニ ソウジシタラ カミイッパイ ビックリスルヨ」
「でも 眉はあるじゃないですか」
「ヘ マユ?」
「眉抜ける方もいらっしゃいますから」
「ソウ ジャア コンドハ ニカイメダカラ ヌケルカナ」
「どうですかね」
「ソウシタラ ソロウ」
「じゃあ、これ痛み止め、吐き気止め」
「キンニクツウ ハ ゼンカイ マイッタヨ ナカカラ ジワジワネ」

ダースさん着替えて私のベッドの側の窓へ歩み寄り外を眺める。

「テンキ ヨクナイネ」
「ああ、はい」
「ムコウハケシキ ガ イイ ココハダメダネ」
「ああお、そうですね」
「ミジカイアイダダケド オセワニナリマシタ」
「どういたしまして。お元気で」
「ハイ カミガヌケチャッテ コウガンザイハイヤダネ」

ダースさん、一時退院。

 
昨日のセリーグクライマックスシリーズは、「2勝」を上げていた巨人がドラゴンスに逆転王手をかけた。あっと驚くダブルスチールの原監督、いやいや失敗すればWBCの監督どころではなかっただろうが、成功すれば名采配だ。しかし、久しぶりに「おおっ」と声を出すシーンであった。しかし、リーグ優勝で最初から一勝のアドバンテージがあるジャイアンツを二勝している二勝している、とアナウンサーが言うのは違和感。昨日の解説、ベイスターズの工藤、今日の桑田真澄は面白かった。工藤の「シュートを覚えるといいことが無い」とか桑田の「スライダーで内野ゴロが逆回転だったから井端はとれなかった」など、実に興味深い。解説者には、素人が知らない「具体的な」話をしてもらいたいのだ。
と昨日「予定原稿」を書いておいたら最終回に同点。テレビは放映終了。
今,携帯でチェックすると結局引き分け。しかし、クライマックスルールで、巨人が王手、ということになり今日勝てば優勝らしい。それもどうなのか?

20分程ウォーキング。
朝食二時間後血糖値 102 って大丈夫だろうか? これ低すぎるわ。

西尾さん見舞い。散歩コースとはいえ、連日ありがたい。
一つ上のフロアーに行き、「絶景」を案内する。こういう場所で川が見えるのはありがたい。

浅井先生来る。結局入院は、今月末までの方向。
「ずいぶん下がりましたよ。今自分で計ったら、朝食2時間後で102しかないです。なんでこんなにさがったんでしょう?」
「糖毒性がなくなったからだと思いますよ」

糖毒性とは何か
高血糖が更なる高血糖を呼ぶのが糖毒性。血糖値が上がると膵臓のβ細胞は、もうこれはがんばってインスリンをたくさん作って出します。これで血糖値が下がればいいのだが、下がらない場合、「やっとられんわ、疲れたし」とβ細胞が疲れてインスリンの出が悪くなります。とまた血糖値が上がる。また疲れる、出ない。この悪循環、連鎖を「糖毒性」というらしい。これを断ち切るにはインスリン注射が有効で、「よっしゃ、外からインスリンいれたるで、おめ、ちょっと休めや」と膵臓が休息を取れる。となると「あれ、俺,なんか元気出て来た」とインスリンの出がよくなる。血糖値が下がる。下がればインスリンの効き目も良くなり、さらに出もよくなる。とよい循環になります。これを「糖毒性が解除された」というようです。

人によって糖毒性が解除される時間というのは、いろいろらしいが、どうも私は早いようだ。インスリンが自分で出ているということでもあるし、食生活が乱れていたということもあるかもしれない。

「低血糖には気をつけて下さい」
「そんな心配をしなければなりませんか」
「まあ、入院している間に一回くらい低血糖を経験していただけるといいんですがね。ははは」
いやいやいや
「薬に変えることも出来そうですが、丸尾さんの場合は退院してからが問題ですから、インスリンで様子を見ましょうね。まあ、ねえ、正念場だと思って頑張って下さい」

ウォーキングの最後、原田佑と会う。
見舞いはバブ。「陳皮」の芳香。
「ブログ読んでバブ持って来たのか」
「はい」
よしよし偉いぞ、原田。よしよし台詞をたくさん書かなくちゃいかんな。
「この前実家に帰って、皆で料理人のDVDを見て来ました」
「そ、そうか。何ていってた?」
「両親と妹と姉さんは見ているので、おばあちゃんは立派になってと喜んでいました」
「うん。それはよかった」
原田の母親は私より確か年下、お父さんも40代のはずだ。
「お父さんも糖尿病で」
「そりゃ大変だな」
「でも母が看護士なので」
「そりゃいいじゃん」
うむ。なんだか羨ましいぞ。
「この前実家に帰ったらお兄ちゃんにちょうど三人目の子どもが産まれて」
「お兄ちゃんもいたのか! 4人兄弟か!」
「はい」
「え、でもお前に兄ちゃんて若いだろ?」
「25です。19のときに結婚して」
「そうか。原田家は子どもがたくさんいた方がいいという方針なのか」
「どうでしょう?」
「で、新しい彼女できたのか」
「は? ・・・はい」

原田家の謎シリーズはまたお届けすることもあろう。

小杉美香が「ブックメイト」を世界堂で購入。届けてくれる。
「これ、商品名じゃなくて物の名前はなんていうんだ?」
「書見台です」
「むはぁ」
書見台、は思っていたものよりずっと立派であった。

入院日誌PA250029s

これで仕事の能率が上がることはまちがいない。いや、実際道具は大切よ。

和田広記、勝俣美秋、長橋佳奈来る。和田は事務所番から。
『「自分に価値がないと」と思った時に読む本』という実に勝俣らしいチョイスの本とコーヒー,そしてバブ(私はすでに“バブ持ち“だ!)を頂く。
「顔色がいいですね」
西尾さんにもいわれた。皆も言う。「つやつやしている」「張りがある」「今まで見た中で一番いい顔色、というかいい顔色をしているのを見たことがない」
これまでよほどひどい顔色をしていたのだろうな。確かに「料理人」の稽古後半、鏡を見ると「うーむ、これを土色と言うのだろう」と思った時があった。
酒もあるだろうが、ストレスや規則正しさや睡眠、いろいろなのだろう。
「黒船だぁ」の話、八木の話、和田が自分が白血病だと思い込んで入院した話など。夕食につきあってもらう。やはり一人で食べるのはつまらないし、よくない。一人は早食いになる。早食いだと今の量だと腹が減って仕方がないのだ。

夕食
白米180g、牛肉のサイコロ煮、茹でアスパラガス、オクラのおかか和え、味噌汁(タマネギ、青ネギ)、袋入り黄桃

入院以来、初めての牛肉。実に固かったが味付けは良かった。アスパラガスがまともだったよ。ブログを読みましたか? 味噌汁に青ネギが散らしてあったのも画期的。オクラも量があった。おかかは見えなかったけど。おお、そうだよ、ニンジンが初めて使われておらず、29食目にして連続記録は途切れる。袋入りの果実は和田や佳奈にいわせると給食によく出たそうだ。佳奈は好物だった由。

入院日誌PA250034s

やがて、皆、これから芝居に行くなど予定があり帰っていった。一階の見舞客出入り口まで見送り、それから病院内を一人、歩いた。


スポーツ報知130円 ビッグコミック270円 ジャスミン茶147円 おブックメイト1680円 アメリカンコーヒー250円 ブレンドコーヒー250円 東京スポーツ120円 日刊ゲンダイ140円 水206円  計3193円 
見舞い等 西尾憲一 原田佑(バブ) 小杉美香 勝俣美秋 長橋佳奈(バブ、本、コーヒー) 和田広記

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震災による休演もございましたが、劇場の協力を得て代替公演を行ない、予定通りのステージ数を終えました。困難な状況の中ご来場くださったお客様に、心より感謝致します。また、ご協力くださった方々、お心をお寄せくださった皆様にも。本当にありがとうございました。

『死刑執行人
~山田浅右衛門とサンソン』



共同体の和を著しく乱した者は
生きる権利を失う
彼らの存在を世から消す
それが死刑執行人

[会場]
テアトルBONBON
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[タイムテーブル]
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9日(水) 19:00
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詳細は公式サイトでご確認ください
プロフィール

丸尾聡

Author:丸尾聡
○劇作家・演出家・シナリオライター・俳優
○“世の中と演劇するオフィスプロジェクトM”代表


糖尿病演劇人として、日々戦いの毎日
代表作に、戯曲『飯綱おろし』『海峡を越えた女』『離宮のタルト』、オーディオドラマ『バッテリー』『精霊の守り人』『残置物処理班』など

ワークショップ
*開催日程は公式サイト
 ご確認ください

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 『声のれっすん
俳優志望者・スキルアップを目指す俳優、そして劇作家や演出家とその卵。幅広い演劇人のためのワークショップ。参加申込みは随時。

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