丸尾聡の死ぬまで日記 復活編

 丸尾聡がその演劇的毎日をタブーなしで書き綴る。演劇関係者、糖尿病患者必読!いつまで続くか、酒と芝居の日々。止まったら死ぬんや。死んだら書けん!

本日初日「飯縄おろし」

飯縄おろし、いよいよ初日。
六日間にわたる、男女高校生バージョン連日昼夜公演だ。

2公演分のゲネプロも、無事終了。
長い道のりであった。
ぜひご覧頂ければと思う。

本日初日6日金曜日は、男子高校生バージョン14時30分、女子高校生バージョン19時からだ。

まだ席には余裕。
ぜひ足をお運びください。

0333547307が劇場タイニイアリスの番号です。
当日のチケットお申し込みはこちらへ。
    10:14 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

飯縄おろし 稽古終了 明日小屋入り

昨日は、帰れず。
打合せが終わり、帰ろうとしたら大江戸線が止まっていて復旧しないという情報が先に帰ろうとした和田から。
あきらめて、もう少し飲み、漫画喫茶に。
漫画喫茶・・・、生涯二度目のお泊まり。
しかし、まあ人は慣れてくるものだ。
稽古場と同じビルにあるというのもポイント高し。

打合せというのは、女子版台本書き換え。そのシーンに出てくる、出演者、和田広記、青木結加、勝俣美秋に、モスクワカヌと木村有で。食べ放題の焼き肉屋へ。

なぜ打合せで焼き肉屋?


食べたかったの。


肉。


ここでダイエット中であるワカヌがどういう行動に出たかは勝俣のブログを読むと良い。
http://shibaikoubawaraku.blog99.fc2.com/
ちなみに今日も飯を食べさせようと思い、
「何を食べたい?」
「ラーメン」
一応、気を使ってつけ麺にしていたが・・・

さて、女子版の台本を書き換えた。
かなりくっきりして、さらに良くなったのではないかと思う。

本日は最後の稽古。
男女版とも通し。

稽古場撤退。
そして、劇場へ搬入まで。

さすが24時間使用可能な劇場タイニイアリス。22時、前の劇団が終わったところで搬入。劇団員だけでやるつもりが、結構たくさん出演者が手伝いに来てくれた。トラックを運転してくれた木村はじめ、みなありがたい。

今回は、2バージョン公演で時間がタイト。今日搬入できたのは大きいのだ。

いよいよ明日からは小屋入り。

皆様、ぜひぜひご来場ください。




    02:38 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

若い俳優と芝居をするということ

「飯縄おろし」の稽古も後二日。

おお。


おお。





おお。


後二日。

今回は、芝居が高校生のお話。
当然ながら若い俳優と芝居をしている。

久しぶりだ。
もちろん、若い時から劇団をやっているから、昔はみな若かったが。
この数年、経験の少ない、そしてあえていえば、基礎がない俳優と仕事をするのは久しぶりだ。いや、これまでも座組の中にもちろん一人や二人は居るのだが、それはそれ相応の役になり、若ささえあればなんとかなるさ、という役で使われることになる、ことが多い。
今回はそうではない。高校生が主役。

ここ数年、あるプロダクション系の劇団で同じ演目を、毎年違うキャストで経験の少ない人たちを使って演出しているが、これはまた別の話だ。
最初から台本もそういう作りで書いているし、観客層も決まっているので、ある意味、きちんと当込み、商品をきちんと作っていく作業になる。
もちろん、それはそれで大変だし、作品自体がどうということではない。

が、自分の劇団で、金も儲からず、やるということはやはり少し意味が違う。


今回稽古をしていると、二つのことを思う。
若い連中の中にも、人にさらされることをわかっている連中もいる。
これは、プロダクション系に多い。
(というか小劇場にこんなにプロダクションに所属しそこそこ仕事をしている若い人たちがでるというのも最近の風潮か)
それは、ジャニーズの連中に「すごいな」と思うことと似ている。
何人か一緒に仕事をしたが、彼らはほぼ一様に、人に見られることの意味と怖さを知っていた。そして、そのことに、わたしはいつもいたく感慨を覚えた。

そして、舞台を中心にやっている、特に小劇場系で、また特にこれも最近の風潮であるだろう、どこにも所属せず、オーディションを受けたり知り合いの伝で、芝居に出ている役者。
誤解を恐れずに言えば、彼ら彼女らはほぼ基礎がない。
腹式呼吸もできないし、支えて発声することもできない。戯曲も読めないし、舞台に立つために必要な訓練を積んだ体もない。「声のれっすん」に20回ほど来ただけで、全然変わるのだから、それは逆にいかに彼らや彼女たちが、俳優に必要な訓練をしていないか、あるいはしていたとしても間違ったことをしているか、そしてその訓練の必要性を感じていないかの、証だろう。

わたしが、ある意味持ち出しで、「声のれっすん」を開催しているのは、そういう現状を憂うからでもある。

今日、ある俳優に言った。
「バットがなきゃ、打てないんだよ」
腹式呼吸や支える発声は、俳優にとってバットである。

もちろん、若さ故に成り立つことがある。
立川談志は、ついに完成の域に近づいたと思うが、彼の若い頃の落語はひどいものだった。
しかし、成長したが故に、失われたものも数多くあり、噺によっては、技術も経験もなかったあの頃の方が良かったと思えるものもある。
「飯縄おろし」にも確かにそういう側面がある。


稽古をしていると昔のことを思い出す。
わたしも言葉がなかった。違うということはわかっても、俳優になんと言っていいかわからない。どうすれば、自分の思い描く芝居になるのかわからない。
結果、怒る。
缶コーヒーを投げたこともあるし、机を蹴り倒したこともある。俳優に手を挙げたことはないが、そう今は舞台監督で売れている小野八着の胸ぐらをつかんだことがあった。「ふざけるな」と。
一シーンを10時間やったこともある。小澤や平沼が泣きながら稽古をしていた。

今は・・・。
少し言葉がある。
怒るのは、なにかを自分から考えようとしていないか、人の話に心を閉ざしているか、そういうときである。

「馬鹿だけどくそまじめにやるか、ふざけてても頭いいか、どっちかにしてくれ」

よくそういった。
くだらないプライドは最低だ。
客の前で、つまらない芝居をやることの方が、数千倍恐ろしい。

演出のときに今回はよく言う言葉。久しぶりに言うことも多い。

「聞いてないよ、人のセリフを。役者は人のセリフをどう聞くかが仕事」
「なんで昨日と同じなの。同じことやったら同じだよ。それは」
「どっから出てくるの、それ」
「わかんない。哀しいか嬉しいか。お前はどう思ってるか知りたい」
「セリフで描くな」
「今、思っていることを言ってくれよ、解説はいらない」
「台本読めよ」
「着るな、脱げよ」
「余分」
「客にわからない」
「おまえは遅い国から遅さを広めにやって来たのか」
「早くしゃべれ」
「長い。客に不必要な情報を出すな」
「本がそういうふうにできているんだけど」
「わかりもしないのに、はい、って言うな」
「わかんなきゃ聞け。そのままにするな。その先やることが山のようにあるんだ」
「何言ってるかわからない」
「うるさい。声がでかい。テンションはあってもボリュームはいらない」
「馬鹿」
「そういやつは死んだ方がいい」
「おまえは魔法使いか」
「おまえは超能力者か」
「人に渡してやれよ」

「ああ、それならわかる」
「ちょっと芝居みたいになってきた」



自分で成長したい、良い芝居をしたいと思っている若者の伸び代はすごいものだ。
役者は素直なのが一番。手を必死に伸ばそうとしている人間の手しか引っ張り上げられない。
素直でない奴は、才能が有れば別だが、なければ、必ず人より遅れていく。
演出家の言うことに、すぐに、はい、という俳優、演出家がこういう感じと言ったセリフを感じようとしないで、おうむ返しに言う俳優、みな自己防御である。

芝居をするということは、その時だけはさらけ出すということだ。

芝居はある程度のところまで来た。
3500円のチケット代金をちょうだいしてもよいだろう。
しかし、それ以上のものを見せられるかどうか、この先にかかる。
だが、それは当然なされていくはずだ。
まだなにものでもない若者が三日経ってどうなるか、刮目したい。
見ているこちらが、稽古場で涙が出そうになる瞬間を、ぜひ劇場でお客さんに味わってほしいものだと思う。


身内自慢のようで恐縮だが、プロMの新人、横澤有紀は自分がわからないことに絶対「はい」と言わない。「ほへ?」と言う。
そういわれると、もう少しわかるようになんとか伝えようか、という気になるのだなあ。

また明日も稽古だ。
満身創痍のおじさんもがんばらねばならぬ。










    01:57 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

朝の四時まだ事務所のコピー機はカタカタと

「飯縄おろし」
今日の稽古は、男子版通し抜き稽古、女子番抜き稽古。

まあ、役者が気がつくまで黙っていようと思っていたことをいくつか話す。

しかし、結局、役者というのは自分で気がつかないと、あるいは自分の体で納得しないと、そのとき一瞬変わっても、最終的には変わらない。

だが、本番までの時間がある。演出家はいつもその葛藤だ。

少し早めに稽古を終え、大道具の色塗り。小山と俺は事務所に戻り、販売用台本の作成、パンフレットの印刷。
販売用台本、今回ははじめての試みで、B4版男女バージョン合本、全出演者サイン入り。
お得な1000円。ぜひ劇場で買い求められるやよし。

しかし、これの作成が案外手間取る。
最新式コピー機を使いこなせないせいも多々。

今、夜中の4時。
まだコピー機はカタカタと印刷物を吐き出している。
小山は、先ほど帰った。

パンフレット1000部を印刷中。

ああ、劇団は大変なのである。

稽古はまだまだ徐々徐々に進行中。


飯縄おろし、は、この辺りでいいや、という作品ではない。

死ぬほど粘る。

そういうつもりだ。

    03:55 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

江古田の夜は・・・

江古田で稽古をしている。江古田ストアハウス。老舗の小劇場だったが、消防法の問題で、今は、稽古場になった。楽屋スペースだったところまで使えるということもあり、広い稽古場の印象。
江古田は、日大の芸術学部があり、学生の街とのイメージ。
実際、気楽に食事ができるところ、洋食屋、ラーメン屋、それに飲むところも多い。
ちなみに、わたしは大江戸線の新江古田から稽古場に通う。
ここは「しんえごだ」と読む。
だが、江古田は「えこだ」
なぜだ!?

稽古前に、ちょっと動けない感あり、ワカヌに腰をマッサージしてもらう。
「ドーヒャー!」
「フンギャ!!」
「アットパッカフー!!!」

少しよくなる。

本日は、男子版前日駄目だし通しだめだし。
女子版は、昨日の駄目だしのみ。
ここで、通しの時間がなくなったのである。

駄目だし、長いよなあ・・・
依然よリ短くなったとはいえ、まだゆうに芝居の上演時間ぐらいはしている。
昔は、劇場に入っても、そのぐらいしていた。
出演の俳優が、「そんなに一度にできない」と怒ったりしたなあ。

今日はそうでもなかったが、前日は「一人飯縄おろし」
全部やってみせたりして。あまり、もうそういう演出はしないのだが、若い俳優が多い今回の現場では、そういうことが有効に働く場合もある。


というわけで今日は、通し予定をばらしたので、時間が中途半端にあまった。役者の自主稽古の時間となる。
こういうとき、演出家はさっさとかえればよいのだが、帰りそびれる。

台本のチェックをしながら、なんとなくみなの稽古を聞いている。
男子版は、駄目だしされたところを中心に立ちながら確認を。女子版は、倍速読み合わせをしている。そこへ「ここカット」とかいって台本を持って行ったりする。

稽古をなんとなく見て「ああ、違うわ、それ」と思いながらも、なるべく口は出さない。そういう時間も必要だ。

時計を見る。
あれ、もうあと15分で稽古場出なきゃ。

と思いつつなぜか寝てしまう。
10分かっちり寝る。
重要、重要。

起きて、「さあ、出るぞ。飲みにいかなきゃ」

青木結花、今井夢子、仕事に行かなくてよくなった土谷春陽。それから、後からおずおずとモスクワカヌと奥州さらだがきて、つきあってくれる。
なぜ男は来ない!?
今回の出演者を見ていると、男性陣より明らかに女性陣が飲んでるなあ。

ともかく。
今日にメンバーは考えてみるに、これは平均年齢25歳を下回る女性軍5人と中年男だから、まあ、世の中の普通の男性から見ると、実にすばらしい出来事ではないか。いやいや、それはもう、わたくしにとってもです。
むう、何を書こうとしたかわからんくなった・・・

いや、まあ、そうさ。
こいつらがみな、某私立女子高校のセーラー服で登場するのだから、「飯縄おろし」は必見である。
集え、男ども!!
(ワカヌは演出助手だから着ないけどさ、あ、着させる手もあるなあ)
極秘だけど、男性版だっているんですぜ。セーラー服の客席案内係が。

いやいや小劇場でこんなに可愛い女優がたくさん出ている芝居はあまりないですぞ、といっておこう。
男前最近ちやほやされない土谷春陽や、反射神経のみ脳が足りない感じがいいよね青木結加、今井27歳じゃねえの夢子、今日はいなかったが、横澤霊が見えちゃうのねでもお腹は減るのよ有紀の「Y4」
緒方18歳だけど腹黒(BY夢子)和田絶賛なっちゃんごめん有里沙、吉田はやくセリフしゃべれよ気が小さいからまほ子、奥州ちょっと年上だけどがんばるわさらだ、中島もっと年上だけど肌が奇麗だ佳子、いや、みんな可愛いよ。

と明日から女優陣に怒られそうなことを書いて、疲れた演出家は寝ます。

いや、芝居、「飯縄おろし」面白そうだ。

ぜひご来場を。


明日は、男子について書こうっと。

ああ、江古田の夜は、近所に住んでいる春陽と自転車の夢子、西武池袋沿線の奥州に最後までつきあわせ、最終で帰りました。







    03:32 | Trackback : 0 | Comment : 2 | Top
プロフィール

丸尾聡

Author:丸尾聡
○劇作家・演出家・シナリオライター・俳優
○“世の中と演劇するオフィスプロジェクトM”代表


糖尿病演劇人として、日々戦いの毎日
代表作に、戯曲『飯綱おろし』『海峡を越えた女』『離宮のタルト』、オーディオドラマ『バッテリー』『精霊の守り人』『残置物処理班』など

11月公演『飯縄おろし』
6日(金)から11日(水)まで上演中!
チケット予約はこちらから
*当日券は開演60分前に発売開始!
ご観劇後に公演アンケートにご協力ください


2004年の第二回仙台劇のまち戯曲賞佳作受賞作品『飯縄おろし』再演!



▼作/演出:丸尾聡

▼会場:新宿/タイニイアリス

▼タイムテーブル
 [11月]
6日(金)14:30◆/19:00○
7日(土)14:30○/18:00◆
8日(日)14:30◆/18:00○
9日(月)14:30○/19:00◆
10日(火)14:30◆/19:00○
11日(水)14:30○/19:00◆
 ◆=男子高校生バージョン
 ○=女子高校生バージョン

▼チケット
 [前売]
 ・一般:3,500円
 ・大学生/専門学校生/演劇関
  連養成所所属生:2,500円
 ・高校生:1,500円
 ・2バージョン観劇チケット
  :5,800円
 [当日]
 ・一律:4,000円

ワークショップ
*開催日程は公式サイト
 ご確認ください

■ベーシック・ワークショップ
 『声のれっすん
俳優志望者・スキルアップを目指す俳優、そして劇作家や演出家とその卵。幅広い演劇人のためのワークショップ。参加申込みは随時。

■戯曲創作ワークショップ
 『劇作のれっすん
構想を戯曲化したい方、書き上げた戯曲をリライトしたい方のため講座。
*短期リライトコース受付中!
 ⇒最終稿まで、面談または
  メール個人指導
*単日セミナー随時開催!

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'09年8月 レクラム舎
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'10年3月 プロジェクトM
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09年3月/プロジェクトM
離宮のタルト
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08年7月/プロジェクトM
料理人〜RIO/喰らう/kurau〜
*構成・演出
(こまばアゴラ劇場)
『料理人〜RIO:喰らう:kurau〜』DSCF2176 『料理人〜RIO:喰らう:kurau〜』DSCF2446

08年2〜3月/プロジェクトM
ファイル/残置物処理班
*作・演出
(サンモールスタジオ/相鉄本多劇場/長野ネオンホール/松本ピカデリーホール)


07年4月〜現在/劇団ポプラ
三年寝太郎物語
*脚本・演出
(全国巡演)
近年のラジオ作品
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『世界でたったひとりの子』脚本
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08年3月8日/10月18日(再放送)
*ABU(アジア・太平洋放送連合)賞、ラジオ ドラマ部門最優秀賞受賞
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NHK-FM青春アドベンチャー
『精霊の守り人』脚本
07年4月2〜13日 全10回(再放送)
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戯曲集
テアトロ戯曲賞最終候補作品。都心を出た終電が最後にたどり着く終着駅の人間模様をオムニバスで描く。NHKーFMで放送されたオーディオドラマ「小鳥の住処」のシナリオ併録。カモミール社刊。
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